晩ごはんを食べて30分から1時間後、激しい下痢と嘔吐に見舞われた。上から下から出し尽くすこと約30分で終了。一緒に食事をした母は異状なし。
当時の様子
その日、わたしは昼食として米と梅干を食べたのと、おやつにアイスを食べたのみ(食事内容は常に気分で決めており、この日は粗食モードだった。普段はここまで粗食じゃない)。
晩ごはんは珍しくわたしが腕を振るった和食。その中で当たったとすれば、イワシの梅煮だろうか。しっかり炊いたはずだったが、イワシの上部が調味料に漬かっておらず、半生だった可能性があった。もう一つ動物性たんぱく質としてはエビを使った料理を作ったが、小さめに切っていたしレシピより長めに加熱していたので、可能性的にはイワシの方が高い。
のんびりご飯を食べて、終わってから10~20分ほどでお腹の調子が悪くなり、その10分後くらいにはトイレに駆け込み、その後は推して知るべし。トイレに入っては出て、廊下に転がりまたトイレに入り、を繰り返す地獄タイムが続いた。
母と同じ食事を同じ分量食べたはずなのに、わたしだけ。条件の違いを強いていえば、母は朝昼晩、しっかり食事していたのに、わたしは空腹だったこと。吸収の良さも多少は関係しているかもしれない。
異物に敏感な体質?
実はわたしだけ当たったというのは、今回だけじゃない。某日本料理店で食事をした時も、店を出て30分足らずで異常を感じ、近くのトイレで30分くらいもだえ苦しんだ。その時は嘔吐はなく、症状も軽かったので助かった。外のトイレで倒れこむわけにもいかないし。
食中毒になりやすい体質というのは医学的に説明されているのだろうか? と思い、ちょっと調べてみたところ、「免疫が低い」「ストレスが大きい」のようにネガティブなことが書かれていた。でもわたしの場合、免疫はどちらかというと高い方だし、いまは人生で一番ストレスが低いといってもいいほど平和。
おそらくわたしは異物をキャッチしやすい体質なのだと思う。普通の人ならムリヤリ消化するところを、「これは身体に悪いやつ」と判断して、速攻外に出そうとする解毒作用が強いのではないか。
そう考えた根拠をもうひとつ。
実は数か月前も似たような出来事があった。激しい下痢と嘔吐でのたうち回った後に完治。
しかしこの時は、前の2つと条件が違った。食事は前日の夜、症状がはじまったのはその12時間以上後のこと。あと、生理1日目で暴飲暴食をしたこと。
(ごくたまに、記憶が飛ぶほど飲んでしまうことがある。いつもなら生理中は控えるのだが、この日は1年ぶりくらいに会う友人と会ってハメを外してしまった)
これはなぜ起こったのか。今回に限っては食中毒ではなく、生理という時期に体にアルコールという毒を大量に入れたため、身体が排出したがったのではないかと思っている。
もちろん、食中毒を引き起こす別の菌だった可能性もあるが、それにしては半日以上後で、下痢と嘔吐だけでおさまったのはちょっと不思議だ。半日以上たっていれば血液などに取り込まれるので、発熱や手足のしびれといった、単純な排泄だけでは済まない症状が起きるはず。
ちなみに、アルコール排出のためだと思うもう一つの理由としては、下痢が止まった後も吐き気が続き、胃がほぼからっぽになっても水を飲んでは吐いていたこと。アルコール血中濃度をちょっとでも薄めるための反応なのではないか。
体質が変わった理由
毎度、症状真っ只中にいるときは「いっそのこと〇してくれ」と思うくらい苦しく、終わったあとの感想は「死ぬかとおもった」が定番。しかしその後の爽快感はハンパない。体力の消耗により疲れ気味ではあるが、身体は軽い。「排毒してくれた身体さん、ありがとう」と感謝し「わたしの身体は超高性能だな」と自画自賛する。
わたしの一連の考察には医学的根拠がないので、参考にしないように。ただ、数年前まで普通に医者を頼りながら自分で勉強するうちに、医者にたよるべきかそうじゃないかのラインがなんとなくわかってきた。自分の身体は自分が一番わかっている。手に負えないときはいつでも頼る心づもりでいつつ、ここは自分の身体を信じるときだ、と思ったら、身体を信頼して実験することにしている。
身体が敏感に反応するようになったのは、ここ数年のことだ。しかし特に数年前に大きく何かを変えたわけではない。10年前くらいから牛肉や牛乳が苦手になったり、自然派になりつつあるが、厳格な何かをしていることもない。免疫もストレスも、むしろ今の方がずっと良い環境にある。だから、”当たりやすい”体質になったのはポジティブな変化だろうと思っている。
書いていて思い出したが、ここ数年、パン酵母を育てるようになったのは変化かもしれない。今年に入ってからは頻度も上がっていて、週1程度、菌と触れ合っている。昨年まではやり方が悪くてダメにしてしまうこともあったが、いまは安定している。菌は持ち主の健康状態にも影響するらしいので、いまのわたしの身体が安定しているかもしれない。だから同じ菌でも、親和性が低いものが入ってくるとよけいに排除しやすいのかも。なんて思ったりする。
身体に多少の害があろうとも、それで突然、病気になるわけじゃない。水に入っている塩素や加工品にある科学調味料なども害といえば害だが、普段の食生活で何か症状が出たことはない。しかしわたしにとって菌は「異質度」が高いのかもしれない。
まあ、菌を育てているからこういう体質になった、と言い切るのは難しいけれども。たくさんある可能性の一つくらいに思っておこう。
【小話】母との会話
さて今回の中毒症状の真っ只中の小話。
嘔吐と下痢を繰り返す苦しみがピークの真っ只中、「静」のターンがきて廊下に転がっていたときの様子。
母「えっ、ずっとトイレにいたの!? 静かだからお風呂に入ってたのかと思った! だってずっと静かだったからさー! てっきりお風呂かと」
わたし「イワシに当たったかも」(苦しいので目をつむったまま)
風呂とかどうでもえー。今の状況見て言うことじゃねーだろ
母「えーっイワシ!?」ぎゃーぎゃー
わたし「わからないけど、そうかも」(返事するのがやっと)
母「本当にイワシなの!?」ぎゃーぎゃー
わたし「……うるさい!!」
ブチギレ。でも絶対反省しない。
少しおとなしくなった母。申し訳なく思ったのか、クッションを持ってきた。固い廊下で横になっていたので一応助かるけども。最初の行動がなぜそれ? そしたら次は薄い掛布団を持ってきた。
なんで布団。。母なりに考えたのは分かる。気持ちはありがたい。でもさ、昼寝してるんじゃないのよ。いま、下痢と嘔吐の真っ最中なのよ。
「布団もいいけどさ……水、もってきてくれる?」静かに頼む。
すると何を思ったか母、空のペットボトルに水を入れてくる。なんでペットボトルやねん。飲みにくいわ。
数か月前も似たことがあったとき、コップとストローを頼んだので、それを持ってきてくれるだろうと思っていた。具体的に頼まなかったわたしが悪いんだろう。でも、口にするのもしんどかったんだよ。。
イラつく元気もないので「もう放っておいて」といい、ひとり症状と向き合った。
様態が落ち着いた後、「なんでペットボトルなわけ?」と聞くと「ペットボトルが飲みやすいでしょ?」と母。横からこぼれにくいという意味ではそうなのか。でも高さがある分、飲みにくかったりするし、敢えてペットボトルにするほどのメリットを感じない。しかもわたしが頼まなければ持ってこなかったのに、なぜここで突然、妙な機転を利かせるのか。
「人が苦しんでる時にイワシがどうかなんて聞くな」というと「だって同じもの食べたから気になるじゃん」とのこと。心配なのはわかる。でも苦痛のさなかで思考回路も弱ってる人間に質問ばっかぶつけんな。その前にやることあるだろ。
ちなみに母はその後も無症状で健康そのものでした。
このトンチキ母、普段は「どうしようもないなー」でネタにできるけど、緊急の現場にいちゃダメな人だなと確信した。被害が拡大する。