こないだ久々にキレちゃった。でも全然反省してません!
わたしは容姿とか年齢のことでからかわれるのが嫌い。そんなことを言ってくる人はほとんどいないけれど、気心知れた仲の良い友人Aがたまに冗談で言ってくる。Aとは対等な関係で、キツイ冗談も言い合える仲。
わたしもたまに失礼なことを言うので、おあいこといえばおあいこ。しかも、いい歳して容姿とか年齢のことでイライラする自分もダサい。だからムカついても過剰反応しないように頑張って抑えていた。でも、やっぱり嫌なもんは嫌なのだ!
だから次に言われたときに「そういうこと言われるの、けっこう嫌なんだけど」と素直に言った。軽い感じでね。
しかしAは改めようとしなかった。しばらくすると、また言ってきたのだ。おっと、三度目の正直。
これは……もう我慢しなくていいよね?
と、悪魔のわたしがささやいた。
頭に血が上るのを感じたけれど、勢いでキレるのは良くない。なので、とりあえずお茶を飲んで気持ちを落ち着かせた。
冗談なのはわかっている。向こうはわたしがそこまで嫌がっていることに、いまだに気づいていないかもしれない。いつもくだらないことを言い合ってきたし。わたしもAにしょうもないことを言ってる。
……それでも、腹の虫がおさまらん。
ボルテージが上がるのを感じる。やばい、抑えなきゃ。
容姿と年齢のことをからかった後、Aは少し席を外した。わたしはその時間に決意を固めた。
わたしの様子に気づくことなく、しばらく席を外して戻ってきたAにわたしは「ねえ、ちょっと話があるんだけど」と改まって静かに切り出した。わたしのただならぬ雰囲気にAは少し驚いた様子で「どうかした?」と向き直る。
「わたしは見た目とか年齢のことを気にしてる。だから、からかわれるとめちゃくちゃ腹が立つ。これまでも何回か言ったけど、それでも言ってくるよね。ずっと我慢してたけど、次、また言ってきたら許さない」というようなことを、静かに淡々と、Aの目をまっすぐ見て言った。
相当な怒りを抑えていたので、殺気立っていたと思う。でも軽い調子だとまた冗談と受け取られる可能性があったので、このくらいでちょうどよかったと思う。
Aは「そんなに気にしてるとは思わなかった。わたしはそういうの気にしないタイプだから気づかなかった」といった後、もう言わないことを約束した。
大人げない態度をしてしまい、Aには悪いなと思いつつ嫌なものは嫌なのだ。一度は普通に相手に伝えたのに、それを無視したからこっちも態度を変えた。相手との関係性も大事だが、自分自身の心の方がもっと大事。わたしの心を踏みにじっていて、罪悪感がないとしてもそれを許しちゃいけない。
自分がここまで年齢や容姿にこだわっていることの再確認にもなった。前から多少の自覚はあったのだけど、ここまで気にしていたのだなと我ながらびっくり。カッコ悪いけど、これがわたしってか。
キレたらいろいろスッキリして、ずっと抑えていたモヤモヤとか、浮ついていた自覚症状の輪郭が線になった感じがした。そしたらAへのいらだちも一気に消えた。ついでに、わたしも無神経に他人にしょうもないこと言ってないか気を付けなきゃなと思った。
Aをビビらせたのは悪かったけど(ビビってないかもしれないけど)、どうしても我慢できないときは仕方ない。雨降って地固まることもある。
その後、Aとはうまくやってる。