なんとなく思い出したのでメモ。
わたしが10代か20代前半の頃、母方の祖母と父方の祖父から偶然同じ話を聞いた。わたしから聞いたわけでもないのに、教えてくれてくれた健康の秘訣。
それは「笑顔でいること」
両者は遠方に住んでいて対面することは数年に1度あるなし。それも年々減っていて、年賀状やお歳暮以外のやり取りはめっきり減っていたはず。なので、ふたりでそういう話をしていたということはあり得ない。
母方の祖母は田舎暮らしで働き者。朝から晩まで畑仕事や家事やら、せっせとやっていた。認知症になって施設に入ってからも、草抜きがしたいと施設周りの草を抜いていた。
父方の祖父もまた働き者。会社勤めをしながら、詩吟や俳句、居合に剣道などの趣味もたしなみ、いつでも朗らかな人格者だった。100歳超えて亡くなる直前まで姿勢もしゃんとしていて、俳句も詠んでいた。親戚、知り合い含めてわたしが尊敬できる数少ない1人。
そんなふたりが、同時期に同じことをいっていて、びっくりしたのと同時にすごく印象に残った。当時は「へー」くらいに思ってたけど、いまはシンプルでいて真髄だと思う。
たしかに、2人ともニコニコしていることが多かった。人間だからいつだって平穏とか温厚というわけではないけれど、少なくとも暗い印象はない。怒ったり悲しんだりしても、うじうじと引きずるタイプではないのだろう。コロナ等で不本意なことも多少あったが、二人ともさっぱり亡くなった。
ことばにすると簡単だけど、人生の晩年に「健康の秘訣は笑顔でいること」といえるまでにたくさんのことを経験したに違いない。
なぜ若いわたしに2人はそんな話をしたのだろう。わたしから聞いたわけでもないのに、しかも2人同時期になぜ、とたまに思い出しては不思議な気分になる。
10代からごく最近まで、社会にもまれてガムシャラだったりイライラすることも多かったので当時はピンときてなかったけど、いつかどこかで思い出せるように、小さなトリガーを作ってくれたのだろうか。未来で開けるギフトをくれたのかな、なんて思う。