おやつく後記

日常のことなど思いつき

ウイルスは細部に宿る

最近、発酵について考えることが多くなって、ふと本屋で発酵の本でも探してみようかなと思い立ち、ウイルスと一緒のカテゴリなのかなと探したけど見つからなかった。確か、分子生物学の棚だったかな。別の場所を探した結果、発酵の本は食品加工のカテゴリにあった。(別の日にもう一回確認したら、分子生物学のところにも発酵の本があった。切り口によって棚を変えてるっぽい)

 

 

 

ウイルスと菌って何が違うのかなと思い調べたら、ウイルスの方が小さくて、菌よりも構成要素が単純であり「生物とはいえない」とのこと。単独では増殖できないので細胞の中に入り込むとか。生物ではない、と言い切らないところがちょっと気になる。

 

 

ウイルス<細菌<真菌とサイズが大きくなるにつれ、その構成要素は複雑になることだけは分かった。専門的な話は苦手なので、この辺まで調べてやめた。人間の赤ちゃんも大人より小さくて大人がいないと生きていけないし、大人に影響を与える存在でもある。てことはウイルスに似てる? とか考えてしまった。

 

 

それで思ったのが、ウイルスっていうのが小さくて細胞に何らかの影響を与えるものだとしたら、人間にとって良いものもあるんじゃないか。ウイルス=悪と明確に定義づけられているのだろうか。サイズと作用だけで分類するのであれば、善玉菌と悪玉菌と日和見菌がいるように、善玉ウイルスと日和見ウイルスもいそうなもの。

 

 

コンピューターウイルスはPCに入り込んで悪いことをするプログラムだけれど、同じレベルのプログラムで正常に動かすものもあるわけだ。それはウイルスと呼ばれていないだけで、コードが書かれているという点ではサイズ感や動作も同じ。

 

 

コンピューターウイルスの場合は人間が明らかな悪意を持って作っているので、作り手の考えが分かれば対処できるだろうけれど、それが人間の身体の場合、うまくいくだろうか。

 

 

たとえば雑草の話。雑草駆除のための薬品をまくと、近くの枯れてほしくない木や花も影響を受ける。「雑草だけに効く」っていうやつもあるらしいけど、知り合いがまいて大事にしていた庭木を枯らしかけたと聞いた。

 

雑草というのは人間が勝手に名付けただけで、実際はその土地で育ちやすい元気な草のこと。無差別に薬をまいただけで、特定の、しかも土地によって異なる草がピンポイントで枯れてくれるなんて、そんな都合のいい薬ある? ある程度は狙えても他に影響がまったくない、なんていうのは考えにくい。

 

 

サイズが小さくなるにつれて、その種類は増えていくだろう。木より草、草よりバクテリア。人より菌、菌よりウイルス。とにかく人体に影響する存在としてはウイルスが一番多いはず。そして人類はそのすべてを把握してない、たぶん。

 

 

少しでも性質の違うものに名前をつけて、認識されるたびにその数を増やしていくのだとしたら? 特定のウイルスだけに効くワクチンってあるのかな? 雑草駆除の薬品のように、本当は残しておきたいヤツも攻撃しちゃうんじゃない? 認識していないからって存在しないわけじゃないもの。

 

 

しかも人間の身体というのは精密。目視できるくらい大きいサイズの腫瘍を取り除くのと、血液の中にある特定のウイルスを取り除くのではレベルが違う。

 

 

わたしはアホなので専門家の事を読んでも難しくてまったく分からない。ソレっぽい記事を読むと、推進派も反対派も一理あるように見える。

 

 

けど、雑草の話から想像していくと、目に見えないくらい小さな「生物とはいえない」くらいあいまいな対象について、「ピンポイントで特定のウイルスだけやっつけます。絶対に安心です」っていうのは信用できないかな。科学で「絶対」という人はいないはず。「特定の条件下では」っていう枕詞がつきそうなもの。だからワクチンってマユツバだなと思った。身体に無害なわけはないし、「副反応がちょっとしんどいけど、あとは大丈夫」って言いきれるもんじゃないでしょ、って思う。

 

 

しかしウイルスって不思議。

ウイルスは”生物とはいえない”、細胞に悪さをする最小単位の物質。それ以下のものは見つかっていないけれど、解像度の高い顕微鏡があればいつか見られる時がくるのだろうか。でも、そもそもウイルスはいま想像しているようなものなのだろうか。

ウイルスというものを生物学とか医学からしか見ていないけれど、物理とか他分野から見ると全く違うものだったりして。

 

木が街路樹であり、間伐材で針葉樹林で、薪、炭、カーボン、熱帯植物であるように。同じ物質のはずなのに、その役割によって呼び方が変わるような。

 

 

(そもそも、いまウイルスと呼ばれているものは本当にウイルスなのか。身体に入る前の状態のもの? それとも細胞に何らかの作用をした後のもの?)

 

 

ところで整体師の野口晴哉は風邪をうまく通過させると身体が整うといっている。大きな病気をしない人ほど、コマメに風邪をひくという。ツイッターで「子どものころにかかる流行り病は、身体をアップデートするためのもの」ということを言ってる人がいた。西洋医学の外から見ると、ウイルスは必ずしも悪じゃないらしい。

 

 

風邪きっかけに肺炎になったりするのは、免疫力が下がってウイルスに耐えられない身体になっているから。ワクチンができるようなウイルスは重症化しやすいということなのだろうけど、ウイルスが自然発生なのだとしたら、そこには自然法則が働いているはず。自分や大事な人が命を落としたり後遺症を残すことになったらツライけれど、少なくとも自分は普通に生きていてウイルスに感染してしまうことになっても、耐えられるくらいの体力とか免疫はつけておきたい。それでも無理ならその時はその時、ってね。